投稿:2019/12/16
改訂:2022/10/24
Intercultural C&Cのシッピー・大越 彩です。研修準備サポートブログへようこそ!
『なくて七癖』と言うように、癖というものは気が付かないけれどもあるものですよね。
皆さんご自身は人の前で話をする時の癖、つまり口癖はありませんか?
口癖あるいは話し方の癖は『絶対にやってはいけない』というわけではありませんが、繰り返して同じ音を発すると、聞き手の耳には不愉快な『雑音』『ノイズ』として聞こえたり、下手をすると『気を逸らしかねない音』となって伝わってしまうことがあります。
話が分かりにくくなってしまうような話し方の癖というと。。。
例えば、
「えー、今日はですね、皆さんに、あのー、新製品のご紹介をしたいと思っているんですけれども、ちょっとお時間を頂いてですね、え、はい、30分ほどだと思うんですけれども、お時間を頂きたいと思いますが、やっぱりお忙しい皆さんですので、手短にですね、お話をさせていただきたいと思います。」
というような口調で話をされた場合、どう思いますか?
「本日は、皆さんのお時間を30分程度頂いて、新製品の紹介をいたします」
の方がスッキリして聞きやすいのではないでしょうか?
以下によくある口癖や話し方の癖を載せますので、自分で使いがちでないかどうか、考えてみてください。
⇒「えー」「あー」「あのー」「えっと」「はい」
文頭に来て、勢いをつけるような、話し始める合図のような使い方が多いです。例えば、「えー、本日は」「あのー、これから」「はい、では今から・・・」のような形で使われます。繰り返して使われると耳障りになります。
⇒「やはり・やっぱり」「まあ」
文頭でも文中でも出てきて、かなりの頻度で繰り返される傾向があります。例えば、「まあ、この製品は、やっぱり今までのものより性能も上がっていますので、まあやはり、皆さんのご期待にも応えられると良いなと考えています」
「やはり」という言葉は、本来、『予想通りだ』『以前と同様』というような意味合いで使われます。例えば、「やはり天気予報通り雨が降った」「やはり癖は変わらない」などですね。しかし、口癖の場合はこの『予想通り』や『以前と同様』の意味合いでは使われません。
⇒「〜と思います」
文末に使います。例えば、「説明したいと思います」というような形で使われます。言い切る形よりソフトなイメージがあるかもしれませんが、人の前で話をするときには「〜です」と言い切ったほうが相手に伝わりやすいことも多いです。また、「思います」を繰り返して使うことで、自信がないような印象を与えかねません(もし上記の文の中で「言い切ったほうが相手に伝わりやすいことも多いと思います」と書いていたらどうでしょう?)。
⇒「〜けれども」「〜ですね」
文中に来て、「今日は◯◯について説明したいんですけれども、◯◯というのはですね・・・」「これからですね、◯◯についてですね・・・」のように使われます。本来、『けれども』は前の言葉と後の言葉が普段であればつながらないものをつなげる目的で使われますが(例:「これはりんごですけれども、四角いです」)、口癖で使われる場合はそうではなく、合いの手のように使われ、意味を持ちませんので、使う必要はありません。
⇒「〜させていただく」
丁寧に話そうとするがあまり、「私が説明させていただく」「私がリーダーをやらせていただく」のように使われる場面をよく耳にします。「私が説明いたします」「私がリーダーになります・私がリーダーを仰せつかりました」のように言う方がスッキリ聞こえます。
⇒文章を切らずにつなげて話す
次のような言葉を聞いたことはありませんか?
「本日、私が弊社の新製品について説明させていただくのですが、この製品は昨年より我社の一大プロジェクトとして社長の指示のもと社員総出で取り組んで参りまして、今までにないパフォーマンスをする製品となっており、自信を持っておすすめできるものだと信じているのですが、この度、皆様にご紹介させていただく機会を・・・」
このように、ズラズラと長い文章が続くと、何を言いたいのかが、聞き手に伝わりにくくなります。文章を短めに切って話すよう意識してください。
⇒主語と述語が合っていない
日本語は主語を言わないことが多く、また、話し手も聞き手も主語を明確にしなくても誰のことを話しているのか、また、一つの文でも途中で主語が変わったとしても理解できることが多いです。例えば、「今回のプレゼンテーションでは、まず、新製品の説明をしますが、後半には この製品を体験していただきます」という文があった時、多くの場合、『説明する』のは『私(=話し手)』で、『体験する』のは『あなた(=聞き手)』というのが分かりますが、文としてはおかしいのが分かりますか?本来であれば、「私が説明をしますが、あなたに体験していただきます」あるいは「私が説明をして、そのあと体験する機会を(私が)提供します」となっているべきです。人の前に立って話をするときには、聞き手全員が100%言わんとしていることを理解していただくために、主語と述語が合っているかに注意をし、明確に伝わるよう主語と述語にも意識して文を構成させましょう。話の意図を100%理解してもらうために、相手に「理解してもらう努力を要求する」のではなく、私達伝える側が「誤解のないように伝える工夫をしましょう。
され、皆さんはご自分の口癖、話し方の癖は把握していますか?
もし、自分の口癖・話し方の癖がわからない場合に最適な方法があります。それはズバリ、録音することです。
自分の話を録音して聞くのは嫌ですか?私も大嫌いです。自分の声すら聞きたくありません(笑)。でも、敢えて自分の話を録音し、客観的に聞くことで数多くの発見をすることができます。
ひっそりと録音し、ひっそりと聞いて、口癖が分かったら速攻で消去すれば良いのです。
是非一度、録音して聞いてみてください。
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