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二方通行のコミュニケーション

投稿:2020/03/30

改訂:2023/03/27

Intercultural C&Cのシッピー・大越 彩です。研修準備サポートブログへようこそ!

 

研修やプレゼンテーションをする時、話し手と聞き手がいて、話し手が情報の主な流し手、聞き手が受け手というのが手基本的な形であることは確かです。ただ、テレビやラジオ、動画のように完全な一方通行かというと、そうではないですよね。話し手と聞き手が同じ場にいるときには実は双方向のやり取りが行われているのです。

 

『双方向』というのは、話し手からだけでなく、聞き手からも何らかの情報を発信し、話し手がそれを受け取るというコミュニケーションの流れが存在する、ということです。

 

この、双方向のやり取りのことを二方通行と言いますが、二方通行のコミュニケーションを上手に取りながら研修やプレゼンテーションを進めることが成功の大きな要因となります。

 

では、聞き手からの情報発信というのは、どのようなものの事をいうのでしょうか?以下にいくつかの例を出します。

 

・表情

・頷き

・視線

・身体の動き

などが聞き手からの情報の一例です。

 

まず一番分かりやすい情報は『表情』でしょう。聞き手の表情を見ることで、理解してもらえているのか、興味を持ってもらえているのかなど、様々なことがわかります。

 

私が人前に立って話す仕事が半人前だった頃、先輩と一緒に研修を実施しました。二人で交互に情報提供をし、実習をし、というのを繰り返しながら全部で8日間行いました。

受講生の中に一人、きっとご本人は意識していないと思うのですが、『分からない』というときの表情が明らかに出る方がいました。最初に先輩からそのことを教えてもらい、彼女がその表情をするたびに説明を再度行ったり、違う形で説明したりしました。

 

この経験から、他の研修の場でも聞き手の方の表情を観察し、説明を工夫するようにしました。

 

また、『頷き』があることで、理解が進んでいるのか、納得しているのかなどわかりますよね。教室の中に数人、しっかり『頷き』をしてくれる人がいるものです。その人たちの様子を見ることで、ある程度、情報収集になります。しかし、日本人の習性として理解している・していないに関わらず、「あなたの話に耳を傾けていますよ」という態度を示すために『頷き』を使う人も少なからずいます。そういう人は、やや機械的に頭を動かしているように見えることがあるので、『頷き』一つをとっても理解や納得からくる動きなのか、習慣からくる動きなのか、気をつけてみてみましょう。

 

『視線』これは、ちょっと難しいのですが、ずっと下だけを向いていたり、違う方向(窓の方など)を向いている人がいる場合、もしかすると、「興味がない、分からない」などの場合があります。大人数の場合は難しいですが、少人数の場合はグループワークなどをしている間に気になる人のところに近寄り、ディスカッションの様子など観察し、必要に応じて個別対応を取ります(研修中の個別対応に関してはブログ記事『クラスルームマネジメント②』を参照にしてください)。

 

『身体の動き』ですが、分かりやすい点では、メモを取るタイミングやメモを取るためにかかる時間などを把握することができます。あるいは、テキストなどがある場合は前のページに戻ったりする様子が見られたら、もしかしたら以前のところを再度、確認したほうが良いというサインかもしれません。あるいは、腕組みをして椅子の奥深くに座り、背もたれに体重をかけて座り、ノートなどを取らない人がいる場合、研修に対してネガティブな感情を持っていたり、内容に入り込めていない可能性があります。このような人がいる場合、注意して見ておく必要があります。もし、その人の存在が周りに悪影響を及ぼしていたら、可能な場合は個別対応を取り、併せて研修担当者に早めに相談をします。

 

二法通行の中でとても大事な項目である『質問技法』に関しては、ブログ『質問技法』、『オープン質問・クローズド質問』が参考になると思います。

 

 

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