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共感と同感

Photo by Annie Spratt on Unsplash
Photo by Annie Spratt on Unsplash

Intercultural C&Cのシッピー・大越 彩です。研修準備サポートブログへようこそ!

 

私が人事コンサルティングの会社で一番最初に学んだことは「共感」と「同感」の違いでした。この2つ、よく混同されて理解・説明されている場面に遭遇します。また、辞書を見ても分かりにくかったり、説明が不足しているように感じたりして、余計に混乱しそうです。なので、ここでちょっと違いについて説明しますね。

 

人の話を聴く時、「同感しながら聴く」ことと「共感しながら聴く」ことがあります。違いはわかりますか?

 

§

 

同感しながら聴く

意味は、話し手と同じ気持ちになる。感情を共有すること。

イメージ的には、話し手におんぶしてもらう感じとでも言えば良いのでしょうか?相手の気持ちと一緒になる。同じ線路の上を一緒に歩く、みたいな感じかな?

 

<使い方>

話し手1:「仕事の締め切りもあって、でも子供の面倒も見なきゃならなくて、家も散らかってて、いっぱいいっぱいになっちゃうんだよね」

聴き手1:「あー、そうだよね。なるよね、わかるわかる。私も一緒だよ〜」

 

話し手2:「今している仕事が難しくてさ。投げ出したくなっちゃう」

聴き手2:「大変そうだよね。私だったらとっくに投げ出してたと思う。だから偉いよ」

 

話し手3:「ダンナが全然家の事してくれなくてさ、喧嘩しちゃった」

聴き手3:「うちも同じ〜。食器ぐらい洗え、とか思っちゃうよね」

 

共感しながら聴く

意味は、話し手の言わんとしていること、及び、その時の感情を理解していると伝えること。

イメージ的には、話し手と聴き手は横に並んで歩いている感じでしょうか?相手の気持に寄り添うけど、「一緒」にはならない。線路が離れないけど交わらない、みたいな感じかな?

 

<使い方>

話し手4:「仕事の締め切りもあって、でも子供の面倒も見なきゃならなくて、家も散らかってて、いっぱいいっぱいになっちゃうんだよね」

聴き手4:「仕事も子供も家のこともあって、いっぱいいっぱいになっちゃうんだね」

 

話し手5:「今している仕事が難しくてさ。投げ出したくなっちゃう」

聴き手5:「仕事難しいんだ。投げ出したいという気になるのね」

 

話し手6:「ダンナが全然家の事してくれなくてさ、喧嘩しちゃった」

聴き手6:「旦那さんが家の事してくれなくて、喧嘩したんだ」

 

§

 

同感しながら聴く』ことで、話し手と聴き手の距離感が縮まり、「一緒、一緒」という感覚が芽生えます。一方、聴き手だった人が話し手に回る可能性もあります(聴き手1〜3を見ると、どれも自分の話をしていますよね?ここから聴き手だった人が話し手になる場合があります)。また、『同意』できない場合には話が続かず、尻つぼみになる可能性があります。聴き手が話し手に回ったり、話が尻つぼみになってしまった場合、話し手は「自分の話を聞いてもらえなかった」という感覚が残る可能性が高いです。

 

一方、『共感しながら聴く』場合は、「一緒だ〜」という感覚にはならないので多少距離を感じるかもしれません。しかし、聴き手は話し手の話の内容や感情に注力し、会話を続けるので話し手は話し手として自分の言いたいことをすべて話すことができます。また、聴き手側も自分が理解できない・体験したことがない話であっても「そういう事があったのですね」「◯◯と感じたのですね」と言うことができる。なので、話し手は「この人は私の話を聞いてくれた。理解してくれた」と感じやすいです。

 

同感しながら聴く』ことは練習をしなくてもできる場合が多いですが、『共感しながら聴く』ことは練習しないと難しく感じる人も少なくありません。人の話を聴く時、子供の話でも配偶者の話でも共感しながら聴く練習をしてみると良いですよ。

 

人前で話す場合、「話す」ことがメインになりますが、参加者の話を聴く場面も少なくないと思います。そのときには必ず共感しながら聴いてあげてくださいね。

 

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