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傾聴する、ということ

Photo by Nick Fewings on Unsplash
Photo by Nick Fewings on Unsplash

Intercultural C&Cのシッピー・大越 彩です。研修準備サポートブログへようこそ!

 

最近「傾聴」という言葉を耳にすることが多くなってきているように感じます。海外こころのヘルプデスク24時というボランティア団体で2018年秋から傾聴ボランティア をしているから、「傾聴」が身近にあることは確かですが、ボランディア関係以外でも「傾聴」という言葉は身近になってきているのかな、と感じます。

 

日本で仕事をしているときも「傾聴」はよく取り上げるテーマだったし、重要性をいつもお伝えしていたように記憶しています。例えば、「上司・マネージャーの立場の人は、部下・チームメンバーの話を傾聴すること。職場の人間関係を潤滑にするためには聴くことが鍵となる」のような話であったり、「顧客からのクレームは、大きなヒントが隠されている場合も多いので、しっかり傾聴することが重要」のような話であったりします。

 

皆さんは聴き上手ですか?

 

私は自分が話すのはそれほど得意ではなく、聴く時間の方が多いから聴き上手かな、と思っていました。

 

「私は人からよく相談を受ける」という声や「話すよりも聴くほうが楽にできる」という言葉をしばしば耳にします。その言葉には、その人が「私は聴き上手だと思う」という気持ちが入っているように思います。

 

「きく」という言葉は三通りの書き方があります。

1つ目は「聞く」。これは、門構えの中に耳が入っています。家の中で、外から入ってくる音を拾う、というイメージと考えればいいでしょうか?どちらかというと受け身で、もしかすると聞き流していることもあるかもしれません。音として「きいている」とも言えるかもしれませんね。

 

2つ目は「聴く」。これは、耳を大きくそばだてています。漢字のつくりをみると、「十四」に「心」。しっかり心を込めて、というような気がします。心を込めて「きく」のが「聴く」なのです。なので、言葉一つ一つだけでなく、声のトーンや話すスピード、口調なども含めて「きき」、話し手の伝えたいことを余すことなく丁寧に「きこうとしている」のです。

 

最後の3つ目は「訊く」。これは、『たずねる』の意味、つまり質問をするということです。積極的に「聴く」ことに加えて「訊く」ことをすれば、相手の言わんとしていることの理解が更に深まります。訊く内容は、「聴いた内容の理解が合っているか」訊いても良いですし、「相手が直接言葉にしなかったけれども自分が推測したことを確認するために」訊くこともあるでしょう。あるいは、単純に「相手に質問をするために」訊くこともあります。

 

つまり、『傾聴する』には『聴いて、さらに訊く』という両方のことをすることが重要なのです。

 

冒頭でも書きましたが、私は自分が話すのはそれほど得意ではなく、聴く時間の方が多いから聴き上手かな、と思っていました。しかし、「傾聴」スキルを学び、練習を重ねるごとに自分の傾聴力はまだまだだと思わざるを得ません。海外こころのヘルプデスク24時でのボランティア活動では、利用者さんのお話を聴くのですが、つい、アドバイスをしたくなったり、問題解決の話し合いになりそうになったりします。利用者さんの中にはアドバイスや問題解決がほしいという方もいらっしゃいますが、それでも、まずは丁寧に話しを聴き、必要に応じて訊いてからアドバイスや問題解決の話し合いをすべきだと感じています。

 

また、普段の仕事では、マネージャー・管理者として仕事をしている方の話を聴いています。その人のチームメンバーの話であったり、本人の将来についてや頭では分かっているけれども気持ちがついていかない、というような心理的障壁の話であったり、様々な話がでてきます。コーチングなので、本人が望む状況と現状のギャップを埋めるための話し合いをします。なので、訊くことがすごく多いのですが、まずは丁寧に話しを聴かないと効果的に訊けないと実感しています。

 

皆さんは聴き上手ですか?

 

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