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受講生から学ぶこと

Photo by Monica Melton on Unsplash
Photo by Monica Melton on Unsplash

Intercultural C&Cのシッピー・大越 彩です。研修準備サポートブログへようこそ!

 

研修や勉強会の場で話をする場合、どちらかと言うと話し手のほうが知識や経験が豊富で、聞き手のほうがテーマに関する知識・経験が少ないものです。となると、どうしても話し手が情報・学びを提供するという形になります。

 

これ自体は悪いことでは全くありません。悪いどころか当然のことでしょう。

 

しかし、話し手としては、常に学ぶ姿勢を忘れずにいたいものです。

 

よく、「立場が変わると見えるものも違ってくる」という言い方をします。私たち話し手の立場で見えている景色は聞き手の立場から見えることと違うでしょう。職務上の経験者として見えている状況は職務上経験の浅いものとして見えているものとまた違ったものであるかもしれません。このように、立場や経験によって、隣りにいる人とすら全く異なったものを見ている可能性が高いですよね。

 

見え方が違うと感じ方や心構えなども変わってくるかもしれません。見え方の違いで「当然のこと」「アタリマエのこと」が「当然」でも「アタリマエ」でも無いかもしれないです。

 

「違い」は「違い」であって「間違い」ではないことは以前にもお伝えしたと思います。

 

「あれ?」と感じることやちょっとした違和感などを感じたら、ぜひ、早い段階でそれを解消してください。例えば、何か例を出して説明したのにピンと来ていないのではないかと感じたり、『Aが来たらBになるよね』という説明に対して十分納得していないように思った、その第六感を信じましょう。そして、「もしかして、今の話に違和感を感じた?」のように聞いてみるのもいいですね。あるいは、「今の話に関して、どう思った?」と感想を求めたり、「今扱っているテーマに関して、◯◯さんならどういう説明をする?」と逆に尋ねて相手の考え方や捉え方を教えてもらうのもいいでしょう。

 

以前の会社に勤めていた時の話ですが、新入社員研修で目玉となるテーマの電話応対の話をした時、黒電話で育った私の場合、電話の第一声は「もしもし、◯◯です」、のように出ていたものです。『誰だろう、ドキドキ』のような緊張感とともに。そんな状況を考えてもらおうと思い、「電話応対で気をつけることってどのようなことだと思いますか?」と尋ねたのに、なんか違和感を感じたのです。想定外の答えが返ってきたり、質問の意図が分かってないような感じがしたのです。私の説明がうまくないのか、でも、何がどう悪いのかよく分からない。。。と半ばパニックに陥っていたのではないかと思います。

 

あとで、尋ねて分かったことは、その当時の若者(平成になった頃生まれた年代)は、実家にあった電話に出たことがない、というのです。理由は自分宛ての電話であれば自分の携帯にかかってくるだろうから、自分宛てではないはずの家の電話には出たことがないということでした。携帯電話の場合、誰からかかってきたのかが表示されるし、基本的には友達だったりするので、電話に出る緊張感というものを感じたことがなかったのです。

経験がゼロの人たちに想像してもらおうとしても、なかなか現実的な答えが返ってこないのは当然でしょう。今となっては笑える話ですが、当時はかなりびっくりしました。

 

このようなケース以外でも様々な場面で研修講師、ファシリテーターなどと言われる立場にある人も学ぶことが少なくありません。『自分は教える立場だから全部知ってないといけない』のように考えると緊張感も高まりますが、お互いに知らないことを教え合う、というスタンスで臨むことで、臨機応変に対応できたり、聞き手のペースや状況に応じることができるのではないかと思います。

 

伝える内容に関する知識や、想定される質問に対する答えなどの準備を十分にした上で、『自分も学ぼう』と臨むことができると良さそうですよね。

 

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