事前準備

投稿:2020/01/13

改訂:2023/01/23


Intercultural C&Cのシッピー・大越 彩です。研修準備サポートブログへようこそ!

 

以前書いたブログ記事『緊張・不安との付き合い方』と『声の出し方』にも多少書きましたが、今日は『事前準備』について考えたいと思います。

 

以前のブログ言及した事前準備は、本番を迎える前に声に出して練習することの重要性をお伝えしました。今回は、声に出す練習だけでなく、依頼を受けた日、あるいは、やらなければならないことが決まったその瞬間から、本番当日までにやらなければならないこと全体を網羅して考えていきましょう。

 

もし、あなたが「新製品の仕様に関して勉強会をやって欲しい」という依頼を受けたとします。

 

まずあなたは何を知っている必要があるでしょう?

また、必要な情報で、あなたが知らないことをどこから得ますか?

 

知っているべきことは下記の項目を含みます。

 

>聞き手は誰?(WHO⇒年齢層、経験、全体の人数など)

>どこでするの?(WHERE)

>いつ、どれぐらいの時間をかけるの?(WHEN&HOW LONG)

>勉強会の目的・ゴールは?(WHAT FOR)

 

それ以外にも、もしかしたら確認したいことがあるかもしれませんね。

 

聞き手が営業をしている人であれば、技術的な細かいところよりも、製品としてのアピールポイントを聞きたいでしょうし、30分程度で終わらせるものなのか、3時間時間が取れるのかによってもやることは変わってきますよね。あるいは、全社員が集まるような場での勉強会の場合、新製品の告知・アナウンスという側面が強いかもしれません。

 

次に考えることは、

 

>上記の質問には、あなたに依頼をした人が答えられますか?あるいは、だれか他の人に聞かないとならないですか?もし、誰かに聞かないとならないとしたら、その相手をあなたは把握していますか?

 

また、次のようなことも知っておくと良いかもしれません。

 

>この勉強会を開催するキーパーソンは誰?

>その人は何を期待している・求めている?

 

情報収集をしたら、次は実際の勉強会について考えましょう。

 

>勉強会で一番伝えたいこと・参加者に学んでほしいことは何?

>上記で考えた「一番伝えたいこと・学んでほしいこと」はどうやって習得できる?(あなたが話をするだけでOKなのか、何か作業をしてもらったほうが良いのか、あるいは、その場で練習をしてもらうものなのか、また、職場で実践してもらう・持ち帰ってもらうものは何なのか)

 

『営業スタッフが旧製品・他社製品と比べながら新製品を短時間でアピールできるようになること』というのが一番の目的であった場合、どのような方法があるでしょう?

ベテラン営業スタッフが参加者の大半を占める場合には、もしかしたら情報提供をあなたがして、質疑応答に答える程度で目的は達成されるかもしれません。一方、新入社員から入社数年目までの若手営業スタッフへの勉強会の場合、グループワークでセールスピッチ(クライアントになりうる可能性のある人に話しかけて、興味を持ってもらう最初の一言、エレベータースピーチともいう)の方法について議論してみたり、ロールプレイでクライアントとのやり取りの練習をしたりする必要があるかもしれません。

 

それらのことを総合的に考え、まず、時間配分をします(時間配分についてはこちらで書いています)。導入部分とクロージングでどの程度時間を使うのか(導入部分についてはこちらで書いています)、説明にどの程度時間がかかるのか、そして議論やロールプレイにどの程度時間を使いたいのか・使えるのか。

 

大体のイメージとして、全体の時間を10とすると、導入部分とクロージングで各1ずつぐらいです。0.5程度ずつで合わせて1でも良いかもしれません。しかし、短いけれどもとても重要なことには変わりませんので、丁寧に言葉を選ぶ必要があります。

 

その後は、それぞれのセクションの中身について、どのような説明にするのか、例や体験談はどこで何を入れるのか(例話や体験談についてはこちらで書いています)、議論やロールプレイのグループ分けはどのタイミングで行うか、どうやって聞き手(受講生)を動かすか(もし、スタート時が全員前を向いて座っている状態であれば、議論やロールプレイをする際にテーブルや椅子など動かす必要があります。その指示を明確にしないと不要な時間を費やすことになってしまいます)、など細かなところまで考えます。

 

全体の流れと実施する内容が決まったら、声に出して練習してみましょう。実際に立って、目の前に人がいると想定して質問を投げかけたり、相手の反応があるような間をとってみたりします。どれくらいの情報をどれくらいの時間で話せるのか、どれくらい時間がかかるのかなどは、やってみないと感覚がつかめないと思いますので、繰り返し行い、何にどれくらい時間が必要かを把握できるようになると良いですね。

 

最後に、全体の時間を測り、計画通りに話ができるのかを確かめましょう。計画より時間が長すぎるのであれば、話の内容が多すぎるのではないか、必要以上にゆっくり話しているのではないか、ということを考えます。逆に短すぎる場合は、話の内容が足りないのではないか、早口で話していないか、ちゃんと本番と同じような動きをしているかなど確認してみてください。また、いくら準備をしても本番では予想以上に時間がかかってしまったり、時間が余ってしまったりすることもあります(時間が余ることはあまりないかもしれませんが)。その時のために、『時間がなくなったら削る箇所』、『時間が余ったら加えること』を事前に考えておくと当日に慌てずに済みます。

 

3-5回程度本番さながらの練習をすることで、全体の流れと細かなところの両方がしっかりあなた自身の中に染み込むことを実感できることでしょう。

 

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