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クラスルームマネジメント②

投稿:2020/05/18

改訂:2023/10/02


Intercultural C&Cのシッピー・大越 彩です。研修準備サポートブログへようこそ!

 

研修や、オンライン講座、プレゼンテーションであっても、その場を取り仕切り、運営していくのには、『クラスルームマネジメント』のスキルが必要です。

 

前回の①では、室内の温度や音、明かりや景色その他に関するハード面について考えました。今回の②では、参加者への対応というソフト面について取り上げたいと思います。

 

参加者にもいろいろな方がいます。経験や年齢、学び方など多様です。それらの方たちができるだけ多くの学びを得ていただくために、場のコントロールする状況と方法について考えましょう。

 

 

<参加に消極的で、意見が出ない・話し合いが進まない場合>

周りに知っている人があまりいない、研修の場に慣れていないというような場合には、お互いに遠慮したり、恥ずかしがったり、何を言っていいのか分からなくて戸惑ったりという場合が見受けられます。

特に、集合研修(学校の教室のように20-50名程度が一箇所に集められて行われる研修)の場合、全体の場で手を挙げて発言するというのはなかなかできない人が多いかもしれません。恥ずかしがり屋の日本人の特徴でしょうか。

 

だからと言って、私達「話し手」が一方的に話を進めて、参加者は聞いているだけというのでは折角の機会が活かされません。

 

参加者同士をあまり知らない場合には、研修のスタート時に隣同士、近くの人達同士で自己紹介をする時間をとるだけで場が和む傾向にあります。また、隣同士で自己紹介しあった後に、クラス全体に向けて隣の人を紹介する『他己紹介』という方法も自分のことでない分、気楽に話してくれることが多いです。

 

自分の意見を出さないのは、『自分の考えが良いかどうか気になる』という場合や、『発言をして間違っていたら恥ずかしい』ということ、あるいは、『自分が何か言って、周りにどう思われるか』ということもあります。なので、そのような場合には、まず、隣同士・少人数グループで「どう思う?」など意見交換をしてもらいます。自分の考えがそう外れていない、人とすり合わせをして二人分の意見になったという場合には、自信がつきます。あるいは、隣同士・グループで話をしてもらい、「お隣の人の良いと思った意見を教えて下さい」のような質問をするとまた、やはり自分のことでない分、気楽に発言してくれることがあります。

 

このときに注意をしなければならないのは、出してもらった意見はどのようなものであれ(わざとふざけている場合は除く)、肯定的に受け止め、発言してくれたことに感謝を示して何か一言加えることが重要です。せっかく発言したのにちゃんと受け止めてもらえなかったと感じたら、もう二度と発言したくなくなってしまうのは当然ですよね。

 

 <態度が悪い人がいる場合>

研修のような場だと、参加者は「面倒だな」「何をやらされるのかな」「時間がもったいない」のように思って参加してくる人も少なくありません。そのような人がいると、参加に積極的になってくれなかったり、周りの人へも悪影響を及ぼしたりしかねません。消極的であっても参加してくれ、やるべきことをしてくれれば何の問題もないですが、あからさまに反抗を示したり、周囲へ不快を示したりする場合には、その場をコントロールする必要があります。

 

目的/ゴール』のブログでも書きましたが、研修の冒頭で、『なぜこの研修を行うのか』、『研修を受けることで何が得られるのか』を明確にするのはまず欠かせないことです。しかし、これだけで必ずしも全員がやる気を出してくれるとは限りません。そのような時には、できるだけ早い段階でその人と個別に話す必要があります。 

 

『個別に話す』と言うのは、例えば、全員が個人作業をしている間やグループでのディスカッションをしている間にその人のところに行って、声をかけるのです。単に『どうですか?』と声をかけるというより、「普段はお忙しいのですか?」とか「今日は朝早くから移動ですか?」のように、ご本人について話をしてもらう・ガス抜きをしてもらうという方法が一つあります。

 

あるいは、もう少し単刀直入に「先程から拝見していて、何かお考えがあるのかなと感じたのですが、何かお話になりたいことはありますか?」と伺う方法もあります。

 

もし、上記の対応をとって、話す機会を設けても態度が改善されない場合には、研修担当者の方に対処をお願いする必要があります。 

 

どのような言い方をするにしても、言いにくいかもしれませんし、相手を更に不機嫌にさせてしまう可能性もゼロではありません。しかし、周囲に悪影響が及ぶような態度を示している方がいる場合には、こちらもそれは見過ごすことができないのだということを伝えることが重要です。

 

 

今回、<参加に消極的で、意見が出ない・話し合いが進まない場合>と<態度が悪い人がいる場合>について考えましたが、他にも「こんな場合は?」という質問があれば、ぜひコメント欄に残していただくか、メールを下されば、できる限り取り上げたいと思います。

 

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