聞き手のニーズを理解する

Photo by Alireza Attari on Unsplash
Photo by Alireza Attari on Unsplash

Intercultural C&Cのシッピー・大越 彩です。研修準備サポートブログへようこそ!

 

あなたの講座や講演会、イベント(以下、講座等)に来る人はどのようなことを欲しがっているのでしょう?どのようなニーズがあるのでしょう?(ニーズに関しては、実質的ニーズと心理的ニーズという形で「コミュニケーションのニーズ」というブログに載せています。このブログの中でいうニーズは両方のニーズに関して書いてありますが、研修等に求めるニーズは実質的ニーズである場合が多いでしょう)

 

今回は、聞き手のニーズを理解するという、講座等を行うためのの準備の準備という段階の話です。

 

聞き手の方たちには、講座等が終了したときに「出てよかった」「参加した甲斐があった」と思ってもらいたいですよね。だからと言って、何でもかんでも詰め込めば良いというわけではないはずです。つまり、聞き手のニーズを理解する必要があるのです。

 

<聞き手>

「聞き手のニーズ」と言った時、『ニーズ』の前に『聞き手』をはっきりさせる必要があります。あなたの講座等に来る人達がどのような人たちか、具体的に見えていますか?

例えば、職場でのコミュニケーションに関する講座等を行うとしても、

  • 『50歳の管理職。直属の部下が5人、自分の部署にいる人は全部で30人。自分の上司は役員』
  • 『30歳で初めて役職がついた。自分のチームに居る部下は4人。そのうち一人は自分よりも職歴も年齢も上』

この二人、職場でのコミュニケーションに関する講座等に興味を持っているとしても、それぞれの興味関心はかなり違うと思います。講座等を行う場合には、どちらを対象にするのかを自分の中ではっきりさせておく必要があります。とはいえ、経験を積んだ管理職の方たちのための講座に30代の方が来る可能性もありますし、「来てよかった」と思っていただけることも珍しくないでしょう。ただ、準備段階ではどのような人に来てほしいのかを自分の中で明確にすることで、メッセージが明快になります。募集の段階で「これは◯◯のための講座です」と対象者を明確にする必要はありません。「部下・チームメンバーに言いにくいことをどうやって伝えるか、誰も悪人になることなく、効果的に言うべきことを伝えるスキルを学ぶ講座です」のような言い方をすると、そのような課題を抱えている方には「これは自分のための講座だ」と思えるのです。おそらく初めて役職がついた人の多くがこのような課題を抱えているでしょう。でも、もしかすると経験豊富な人でも悩んでいるかもしれませんよね。

 

<ニーズ>

次に、あなたが来て欲しいと思う人達がどのような課題を抱えているか、何を解決したいのか、何を得たいのかを知る必要がありますよね。 これらがニーズです。

 

どうやってそのようなニーズがあるかを調べられそうでしょうか?

  • 来てほしいと思う人達と同じ・似た状況にいる人達にインタビューする
    • 肩肘張ったインタビューである必要はないが、個人的な経験談を複数の人から聞くことができるとよい
  • そのような人たちが読む雑誌等を見て、人気の記事を調べる
    • 特集記事などで扱われているテーマは多くの人の興味関心がある、という証拠なので、参考になる
  • ネットでどのような単語がよく使われているかを調べる⇒Google Trend
    • Google Trendというサイトでは、それぞれの単語がどれくらいの頻度で使われているのかという傾向が見えるだけでなく、他の単語と比較することもできる
Google Trendの例。「コミュニケーション」「フィードバック」「一対一」「対面」の4単語を比較
Google Trendの例。「コミュニケーション」「フィードバック」「一対一」「対面」の4単語を比較
  • ブレインストーミングをする
    • 同僚やチームメンバーとブレインストーミングするのも効果的ですが、逆に完全な第三者で、専門知識のない人とブレインストーミングすることで、自分たちでは気づかなかった新しい視点が得られる場合もある

これらの方法で情報収集をし、聞き手のニーズを理解します。そして、集めたニーズの中から自分が行なう講座のテーマを絞ります。

 

<目的/ゴール>

ニーズが見えたら、どのようにして問題解決を示し、参加者に何を得てもらうかを明確にします。以前書いたブログ「目的/ゴール」でも少し触れていますが、何がこの講座等の目的かを明らかにすることが重要です。

 

同じニーズでも、解決に導く方法が合ったり合わなかったり、好みだったり好まなかったりする場合もあります。ですから、どのような方法で行う講座なのかを明確にします。

 

例えば、講座のゴールを「チームメンバー・部下に改善を促すようなフィードバックをする時の『注意点』と『進め方』を理解し(知識)、実践できる(行動)ようにする」としたとします。そうであれば、知識のために情報提供をするし、行動の部分で練習をする必要があるのが分かります。

 

つまり、『この講座等では情報提供と実習がある』ということを事前に伝えることで、聞き手が抱えるニーズに対して相手に合った方法で取り組むことが相手にも分かってもらえます。

 

聞き手のニーズを探るためのブレインストーミングが必要な場合は、ぜひご連絡ください。

 

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